礫川全次のコラムと名言

礫川全次〈コイシカワ・ゼンジ〉のコラムと名言。コラムは、その時々に思いついたことなど。名言は、その日に見つけた名言など。

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

両議院ノ会議ハ公行ス(帝国憲法草案)

◎両議院ノ会議ハ公行ス(帝国憲法草案) 帝国憲法の「草案」を紹介している。本日はその三回目。帝国憲法草案の第三章を紹介し、参考のため、大日本帝国憲法の第三章も引いておく。この章では、かなり草案に修正がほどこされている。 憲法草案 第三章 帝国議…

日本臣民ハ法律ニ依ルニ非スシテ拿捕監禁及糾治ヲ受クルコトナシ

◎日本臣民ハ法律ニ依ルニ非スシテ拿捕監禁及糾治ヲ受クルコトナシ 帝国憲法の「草案」を紹介している。本日はその二回目。帝国憲法草案の第二章を紹介し、参考のため、大日本帝国憲法の第二章も引いておく。 憲法草案 第二章 臣民権利義務第十八条 日本臣民…

天皇ハ帝国議会ノ承認ヲ経テ立法権ヲ施行ス(帝国憲法草案)

◎天皇ハ帝国議会ノ承認ヲ経テ立法権ヲ施行ス(帝国憲法草案) 必要があって、『伊藤博文伝 中巻』(春畝公追頌会、一九四〇年一〇月)を読んでいるが、そこに帝国憲法の「草案」が出てきた。実際に公布された大日本帝国憲法とは微妙に異なる。本日は、帝国憲…

なぜか映画『隠謀のセオリー』が1位に

◎なぜか映画『隠謀のセオリー』が1位に 申し訳ありませんが、本日も、「このブログの人気記事」のみ。 *このブログの人気記事 2019・7・28(なぜか「陰謀のセオリー」が1位に) 映画『陰謀のセオリー』(1997)に見る遊び心 本日は「このブロ…

本日は「このブログの人気記事」のみ

◎本日は「このブログの人気記事」のみ 本日七月二六日は、都合により、「このブログの人気記事」のみで失礼します。 *このブログの人気記事 2019・7・26(8位の木村亀二は久しぶり) 「八王子の三奇人」でなく「多摩の三奇人」 おほめの言葉に調子…

「八王子の三奇人」でなく「多摩の三奇人」

◎「八王子の三奇人」でなく「多摩の三奇人」 今月二一日のコラム「あの三人は八王子の奇人といわれる人達だから……」で、松井翠次郎、須田松兵衛、橋本義夫の三人について、「さしずめ、八王子の三奇人といったところか」と書いた。これは、訂正されなければ…

おほめの言葉に調子づいて原稿用紙に初めて手を出した

◎おほめの言葉に調子づいて原稿用紙に初めて手を出した 昨日は、尾股惣司さんの『鳶職のうた』(丸ノ内出版、一九七四)から、「にぎりめし」という小エッセイを紹介した。本日は、その「あとがき」を紹介する。これは、「あとがき」と題したエッセイである…

この仕掛け、湯炊きといって早炊きの一つである

◎この仕掛け、湯炊きといって早炊きの一つである 昨日は、尾股惣司さんの『鳶職のうた』(丸ノ内出版、一九七四)という本を紹介した。この本のことを初めて知ったのは、今から四〇年ほど前のことだったと思う。たまたま、車のなかでラジオをかけていると、…

木柄の作り方は留公だけに教えた(小町若狭匠)

◎木柄の作り方は留公だけに教えた(小町若狭匠) 昨日、紹介した田中紀子さんの文章のなかに、小町和義さんのお名前が出てきた。小町さんは、八王子の宮大工棟梁の家に生まれている。この宮大工棟梁のことが、尾股惣司さんの本『鳶職【とび】のうた』(丸ノ…

この時の教え子の一人が小町和義さんでした

◎この時の教え子の一人が小町和義さんでした 『丘もゆる』(『暴風雨の中で』の出版を祝う会、一九九七)から、田中紀子さんの「『暴風雨の中で』の出版記念会によせて」という文章を紹介している。本日は、その四回目(最後)。 わたしは第三小学校の期間代…

あの三人は八王子の奇人といわれる人達だから……

◎あの三人は八王子の奇人といわれる人達だから…… 『丘もゆる』(『暴風雨の中で』の出版を祝う会、一九九七)から、田中紀子さんの「『暴風雨の中で』の出版記念会によせて」という文章を紹介している。本日は、その三回目。 私は昭和十六年〔一九四一〕三月…

八王子で一番の本屋さんは「ようらん社」

◎八王子で一番の本屋さんは「ようらん社」 『丘もゆる』(『暴風雨の中で』の出版を祝う会、一九九七)から、田中紀子さんの「『暴風雨の中で』の出版記念会によせて」という文章を紹介している。本日は、その二回目。 橋本義夫さんに初めてお会いした当時第…

八王子市第三尋常小学校の火災と田中与四郎訓導

◎八王子市第三尋常小学校の火災と田中与四郎訓導 先日、『丘もゆる』(『暴風雨の中で』の出版を祝う会、一九九七)を手にした。ふだん記運動で知られる橋本義夫(一九〇二~一九八五)に、『暴風雨〈アラシ〉の中で』(ふだん記旭川グループ、一九九六年六…

宗教法人令が成立したときの喜びはなみ大抵ではなかった

◎宗教法人令が成立したときの喜びはなみ大抵ではなかった 吉田孝一・井上恵行・荒川正三郎共著『宗教法人令の解説と運営』(新教出版社、一九四七)から、その第一編「宗教法人概説」の第一章「宗教団体法廃止と宗教法人令制定の経過」を紹介している。本日…

宗教問題は対日政策の最も重要なものの一つである(ダイク代将)

◎宗教問題は対日政策の最も重要なものの一つである(ダイク代将) 吉田孝一・井上恵行・荒川正三郎共著『宗教法人令の解説と運営』(新教出版社、一九四七)から、その第一編「宗教法人概説」の第一章「宗教団体法廃止と宗教法人令制定の経過」を紹介してい…

宗教団体法及び関係法規の廃止はかなり遅れた

◎宗教団体法及び関係法規の廃止はかなり遅れた 吉田孝一・井上恵行・荒川正三郎共著の『宗教法人令の解説と運営』(新教出版社、一九四七)を紹介している。本日は、その第一編「宗教法人概説」の第一章を紹介してみたい。なお、第一編の執筆は、「文部書記…

『宗教法人令の解説と運営』(1947年1月)を読む

◎『宗教法人令の解説と運営』(1947年1月)を読む 必要があって、宗教法人令(一九四五年一二月公布施行)について調べている。たまたま、吉田孝一・井上恵行・荒川正三郎共著の『宗教法人令の解説と運営』(新教出版社、一九四七年一月)という本を手…

森鷗外と芥川龍之介は小説家として失敗した(萩原朔太郎)

◎森鷗外と芥川龍之介は小説家として失敗した(萩原朔太郎) 萩原朔太郎『日本への回帰』(白水社、一九三八)から、「日本語の不自由さ」というエッセイを紹介している。本日は、その四回目(最後)。 日本の小説は、近世に於ても皆この源氏物語の系統から出…

源氏物語ほど難解で曖昧な文章は世界にない(萩原朔太郎)

◎源氏物語ほど難解で曖昧な文章は世界にない(萩原朔太郎) 萩原朔太郎『日本への回帰』(白水社、一九三八)から、「日本語の不自由さ」というエッセイを紹介している。本日は、その三回目。 この判断が文の最後に来るといふことは、日本語でエツセイする時…

エッセイは文学の中での「議論」である(萩原朔太郎)

◎エッセイは文学の中での「議論」である(萩原朔太郎) 萩原朔太郎『日本への回帰』(白水社、一九三八)から、「日本語の不自由さ」というエッセイを紹介している。本日は、その二回目。一行あいているところは、原文でも、そうなっている。 僕の亡なった老…

萩原朔太郎のエッセイ「日本語の不自由さ」

◎萩原朔太郎のエッセイ「日本語の不自由さ」 本日も、萩原朔太郎『日本への回帰』(白水社、一九三八)に載っているエッセイを紹介する。本日、紹介するのは、「日本語の不自由さ」。このエッセイは長いので、何回かに分けて紹介する。一行あいているところ…

全くの常識人と全くの狂人は価値を創作しえない

◎全くの常識人と全くの狂人は価値を創作しえない 今月七日、萩原朔太郎の『日本への回帰』(白水社、一九三八)から、「学校教師の話」というエッセイを紹介した。本日は、同じ本から、「狂人の文芸」というエッセイを紹介する。申し訳ないが、「抄」である…

『網走番外地』と『にっぽん泥棒物語』の共通項

◎『網走番外地』と『にっぽん泥棒物語』の共通項 昨日の補足である。一昨日、渋谷シネマヴェーラで、『にっぽん泥棒物語』(東映、一九六五)を観ながら、何となく、石井輝男監督の『網走番外地』に似ているなと感じた。 家に帰ってから調べてみたが、公開さ…

渋谷で『にっぽん泥棒物語』(1965)を観る

◎渋谷で『にっぽん泥棒物語』(1965)を観る 昨日、渋谷シネマヴェーラで、山本薩夫監督の『にっぽん泥棒物語』(東映、一九六五)を観た。たいへん楽しめた。傑作だと思った。 開演前、「お待たせしました。これから『にっぽん動物物語』を上映します」…

急に巡査の態度が一変し、訊問口調をやめた

◎急に巡査の態度が一変し、訊問口調をやめた 二年ほど前、萩原朔太郎のエッセイをふたつ紹介した。「作文の話」と「病床生活からの一発見」である。このときは、ふたつとも、『日本への回帰』〔萩原朔太郎全集 10〕(小学館、一九四四)から引用した。その後…

三十万の教育者は教室を道場とし運動場を戦場として

◎三十万の教育者は教室を道場とし運動場を戦場として 雑誌『国民教育〔初六〕』の第三巻第四号(一九四三年七月)から、矢野酉雄の「必勝教育の徹底的実践」という文章を紹介している。本日は、その三回目(最後)。 (三) 必勝の信念を越え必勝の信仰へ 吾…

岩戸を開いて燦然たる陽光をアジヤの天地に遍照せしめん

◎岩戸を開いて燦然たる陽光をアジヤの天地に遍照せしめん 雑誌『国民教育〔初六〕』の第三巻第四号(一九四三年七月)から、「必勝教育の徹底的実践」という文章を紹介している。本日は、その二回目。 (二) 日本の独立を堅持する事は大東亜の護持 然し、お…

米国から帰つた交換船は敵の謀略船である(平櫛少佐)

◎米国から帰つた交換船は敵の謀略船である(平櫛少佐) 本日も、雑誌『国民教育〔初六〕』の第三巻第四号(一九四三年七月)から。本日は、「必勝教育の徹底的実践」という、いかにもその時代を思わせる文章を紹介する。 必 勝 教 育 の 徹 底 的 実 践 矢 …

山の子供は猿の如き敏捷さで峻路を先行する

◎山の子供は猿の如き敏捷さで峻路を先行する 昨日の続きである。昨日は、『国民教育〔初六〕』第三巻第四号(一九四三年七月)の巻頭にあった「熾烈なる責任感」という文章を紹介した。いかにも戦時色の強い文章だったが、本日は、同じ号に載っていた別の文…

菅船長や丸山駅長の責任自決は良心の発露である

◎菅船長や丸山駅長の責任自決は良心の発露である 蒸し暑い天気が続いているが、先日、戦中の教育雑誌に載っていた文章を読み、思わず背筋が凍りついた。『国民教育〔初六〕』第三巻第四号(一九四三年七月)という雑誌の巻頭にあったもので、タイトルは「熾…